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先週施工した、生駒の新築の住宅の庭(の一部)です。
(竣工直前仕事はそりゃもう大騒ぎさ状態で。。) 建物周りをぐるりと高い塀で囲ったり、中庭(というか、、中っていえへん。。)があったり、地窓のガラス越しに見る坪庭があったりで、プライベートな空間が確保されたなかで、接する部屋と呼応した、庭的しつらいをしてほしいという依頼で。 これは、すこし現代的につくられた和室の前の長細い庭の部分。 障子によってフレーム化された一枚の絵のような庭に。 これは理想的なこの庭の主木であるカエデが見つかったところから、急遽他の樹木の配置や大きさを変更したりで。。 他の庭とのバランスや、部屋内からの見え、奥行きがあまりないこと、建物のもつ全体の雰囲気、あと防犯(砂利が好ましい)の面などから、シンプルな構成で鑑賞重視の庭になりましたけど、「生活に身近な緑・庭」をつくりたい空庭が考えるひとつの庭の姿として、お施主さんはこの庭を気にいってくれて、十分にこの庭と一緒に暮らす準備ができつつあると思います。 この家、赤煉瓦の家と名づけられているので、庭もこの煉という字が持つ、いろいろなものを混ぜ合わせてよりいいものにしていく(煉り合せる)意味がいいなということで、煉庭に勝手に決定!? ねりにわ、、は変なんで。。 ところで、今回コケに挑戦。 それを含めて空庭が勝手に師匠だと思っている植木卸の社長さんに、人の手で育てる(=造園的)植物の育て方の「間の取り方・付き合い方」(管理に疲れても大変、管理しすぎないのも問題=枯らす、生育がよくない)について相談したら、 紋切り型に「冬は週に一回、春秋は○日に一回、雨がふったらしなくていい」みたいな(簡単すぎる)言い方はよくないよとサトされ。(これまでもそれなりに説明はしてきたつもりなのですが。。) 育てていくのはお施主さん。そのお施主さんも、植物との付き合いを学習していってもらわなあかんよと。安易な○日に一回みたいな言い方しかしなかったら、それで安心して植物の生育をきちんと見ることもせず、土を触ってみることもせず、さらには植物の変化にも気づかず、「観察」することを放棄してしまうよと。 コケに関しても、すぐに枯れるものではないけれど、リビングのすぐそばの和室の障子を引いて、週に何度かでもさらっとコケの状態(今は自分自身の枯葉(=死骸)が堆積していないのでさらに乾燥しやすい)を観察する習慣を、義務感でなく、楽しく親しみをもってもらえるようにしていきたいなあ、、と(今更ながらに)ガッテンしたのでした。 で、この庭の1年後、5年後、そして10年後が楽しみでもあり、、、ドキドキでもあり。。(年に2回位管理に入りますけど。) ただ見るだけの庭では、ついつい庭との関係性が薄くなってしまいがちだと思うので、そのあたり、意識してつくってはみました。 今は、お○持ちの「見栄」や部屋からの眺めとして絵的に欲しいものだとしても、それが来られるお客さまをもてなすための庭として「なくてはならない」ものとなり、内だの外だのの意識があいまいとなり、「家+庭」をセットとして、ずっと大切に維持していって欲しいなと思う。 忙しいお施主さんたちだけど、維持されるように、、ドキドキ。 (あっ、あと管理には草抜きのケアもしなきゃ。。) #
by soraniwa00
| 2006-12-12 20:57
| みどり。
名古屋市千種区にある公共の劇場「千種文化小劇場(通称:ちくさ座)」。
4年前に建ったこの建物。当初から壁面緑化をして、以降ぐんぐん成長し、今ではかなり繁茂して大成功。 壁面緑化も屋上緑化と同じく、いろいろな工法というかやり方で緑化が試みられているけど、これは、緑化パネルなどを設置して即完成(元々植物が植わっている基盤まで収まっているパネルを設置。根がまわって生育が悪くなると取り替える必要あり。)とかではなく、「つる植物」が自分の力でつるを伸ばして繁茂していく手法をとっている。 植物は、屋上(のへり)、地上部(セットバックした50cm程度の植え込み)、建物庇部の3方向から、ある程度の土の量を確保された基盤から育てられている。 「つる植物」もいろいろあり、つるの伸び方もいろいろあるけど、そのつるを誘引(まきつかせる)する支持材(おもに金属)のほうが、いつまでたっても目立っている、、というのが多い。。 ちくさ座は、そうではなく、その支持材や地の部分が目立たないように基盤が配慮されていて、かつ数種類の混植した「登はん性(=登っていく)のつる植物(:下から)」と「下垂性のつる植物(:屋上から)」の両方からの繁茂で、施工して2年後くらいからはかなりいい感じの外観になっていたそう。 具体的には、緑化被覆速度が速く初期の景観をつくりだす植物(ノウゼンカズラ、トケイソウなど←どちらも落葉性)と、将来的に壁面緑化の主役になり剪定頻度が少なくてすむ植物(ヘデラなど)の2タイプをそれぞれ数種選定し、これらをバランスよく混植しているという。 熱くなってしまいましたが、、このちくさ座さんのブログがあり、面白いです。 円形劇場と、ツタをまとった外壁を、この劇場の「売り」とすると書いてある。まさしく劇場の「顔」として、この「外壁」を大事にしてくれているのがワカル。 書いてはるの、職員さんだと思うけど、ノウゼンカズラの実が臭いので鳥も食べないとか、、ん~ん、マメ&マニアだなあ。 ただの壁面緑化といってしまったらそれまで。1種類のつる植物で終わるのでなく何種類も植えることで、花がさくもの、落葉するものなど、いろんな変化があって楽しめる。ちょっと手間はかかるかもしれないけど。 落葉する今、掃除しなきゃ、、、、 焼き芋。。(まだいう。。) ちなみにこの潅水、中水(なにかの残り水)を使っていてちょっとエコ。建物としても断熱効果は高い(ブログに書いてないけど、夏の室内の暑さはどうだろ。。)。 一度実物を見に行きたいなあ。(紅葉を見に行こうと思って問い合わせしたら、それほどきれいじゃないよとチュウコクされました) #
by soraniwa00
| 2006-12-03 01:01
| みどり。
昨日朝、東横堀川e-よこ会の定例の道や橋の清掃に久しぶりに行ってきた。
川沿いのお店や会社の人など十数人で本町橋とその周辺の清掃。月に1度だけど、心なしか前よりきれいになっている。いや、なってる。 って、今回は橋のたもとにあるケヤキの落ち葉がいっぱいあって、みなさん一生懸命拾い集めてゴミ袋に。 いままで、ずっと落ち葉はゴミだとおもっていた。 でも、今は違う。まったく見方がかわってきた。 落ち葉はゴミじゃない。いずれ土にかえっていくものなのだ、本来は。 一人で、「落ち葉はゴミではありません。でもある程度はきれいにしないといけないから今日は仕方ないですケド」と奇声を発しながら。 で、もうすこし早くひらめいて、焼き芋すればよかったな。。 てだめですか? そう思ったのは、伊丹の三軒寺広場というよくイベントでつかわれているポケットパークのケヤキ3本の落ち葉は、そこの町会の人たちで毎年焼き芋するのを聞いたところで。 燃やさずに腐葉土になって、またその木でも別の木にでも還元されていくのが一番。 そうでなければ、どこかでわけわからずビニールと一緒に燃やされるよりも、焼き芋するため楽しみながら燃やすほうが断然いい。 (この画像はうつぼ公園) ここは本町近く。○紅の公開空地。その前の道には、よく街路樹になっているプラタナスが。葉が大きいのでよくめだつプラタナスの葉。落ちている葉のなかで、踏まれていないきれいなものを拾ってきた。ただいま乾燥中。 公開空地を掃除。そこにある大きなコンテナも、アイビー(ヘデラ)で見えないけど、植わっている木が驚くほどに鮮やかに紅葉してた。(さいあく、、名前忘れた。。) また、見て楽しい、食べて楽しい、よく庭づくりで使う「フェイジョア」(自分の花粉では受粉しないので別品種をもう一本植える)の実も、知り合いからたくさんいただいた。キウイのようなバナナのような甘酸っぱさ。実は初めて食べた。。 #
by soraniwa00
| 2006-12-02 00:57
| ぽつり。
今年はじめに設計(施工)した中央区内の賃貸マンションの屋上庭(空庭)を見に行ってきました。そしたら、雑草生えてた。。んんん、ちょっと、、モッタイナイ。
って、どうよ、ここ、住民さんたち、使ってくれているかな? なかなかに、見晴らしいいし、爽快ですよ= ここは、マンション住民の人なら誰でも利用できる。 長細いマンションのまんなかにエレベーターがあり、北の庭と南の庭に分かれている。 このマンション、建物の魅力を高めるため外観や内装もかなり奇抜。 既存の屋上にあとで全面的に施工したもの。 これをモデルガーデンとして、これから賃貸マンションを考えるオーナーさんを連れてきて魅力のひとつとして考えてもらおうという、そんな狙いもあるらしい。 整備費はすこしずつ各住戸の家賃に上乗せされ(それだけ高くなる)、いつかは回収できるようにするのだろう。(特に最上階の住戸に上乗せする) 予算や荷重、そしてお施主さんの好みもあって、こんな庭になりました。 結構本格的に施工しているように見えますが、床面をきずつけない、排水性をよくするため、すべて置いているだけだったり、何かで浮かしてつくってます。 北庭。50㎡ mottainai写真。 潅水設備はなく、管理人さんの手やりで春夏は管理してもらっていたようだけど。。芝生に雑草が。。こちらは芝生でごろん、素足で足ツボ(コーナーあり)、ペットと遊ぶ庭。 空畑(そらはた)も提案(でもやはり受けが悪くて、、規模縮小)。週末のよりプライベートなレストに。左手に豊かな植栽スペースが。やはり管理人さん(たまに来る程度)だけの手には負えていないのだよなあ。通常の仕事の上に屋上までは手がまわらないのはわかる。。(管理したい。。) 南庭 50㎡ こちらはちょっとモダンに、友達と、近しい人とゆっくり楽しめる庭。すぐ西にある松屋町筋、西日に向かってカウンター。 分譲マンションと賃貸マンションとの屋上庭に求められるものは多少違うだろうけど、どちらも共有部として開放する場合、そこに住む住人さんに大いに楽しんで、使ってもらいたいなとおもう。 特に分譲マンションに屋上庭をつくることがちょっとでてきている(それをひとつの売りとして)けど、共有部として開放していてもあまり人があがっていないよう。 上層階の人ならまだ屋上に上がる気があっても、下層階の人はなかなか意識として遠いというのは確かにあるかも(心理的に近くなるようにもっていくこともあるとおもうけど)。 共有部でなくて、最上階は屋上スペース付にするとか(ベランダと同じく、共有部だけど専有的に使える)、屋上庭を持ちたい!っていう住民さんに、貸し農園ではないけど、貸しガーデンとして「レンタル」するってどうでしょう?(住戸スペースに入れると金額が高くなるし、ずっと持ち続けなければならなくなるので) 実際にはやはり難しいとは思いますが。。 最上階の住民さんがそれぞれのスペースを区切られて、ハコだけあって中身(庭)は入居後ご自由にというの、実際に西区のマンションで拝見しましたし(広い屋上を最上階住戸の3つ分に区切って。とてもうまく庭をつくっているひとと、そこまでいかない人、これからの人とに分かれてましたが)。 #
by soraniwa00
| 2006-12-01 23:40
| みどり。
土曜日、JUDI(都市環境デザイン会議)という団体が主催するセミナーに、越後妻有トリエンナーレの総合ディレクターとして有名な北川フラムさんの講演も聞きたくて行ってきました。
フラムさんが感動したという、フラムさん造語「径庭」(みちにわ)の話にムフムフでした。フラムさんは、この径庭をみて、この地域の素敵さを知って、トリエンナーレを地元の人とともに成功させようと思ったそうで。 径庭とは、道路わきに植えられた草花のこと。来訪者との間に垣根をつくらず、道行く人をもてなす気持ちが妻有にはあるそうです。 この径庭という名前と、空庭、の意図するところ。。うーーん、近い!とうれしくなってしまいまちた。 他者(アーティストや外部からの運営者)が入らないと、まちづくりはうまくいかないと。 プライベートとパブリックの境界を越えて、うまく生きた空間にすること。 それもある意味他者である、デザイナーやアーティスト(メディエーター(媒介者)と言ってはりました)しか、その場所を生きた空間に(コーディネート)できないと言ってはりました。 #
by soraniwa00
| 2006-11-27 02:09
| みどり。
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